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［★Happy:28］98/07/24号


SMAPコンサート初日で、仙台帰りの かずきです(^^;)
そう、日帰り仙台は遊びに行っただけだったんです。not 仕事。
心配してメール下さった方々、申し訳ありません。m(_ _)m
それでも明日は、レミを観に行くんだいっ！！

でも、熱って、37℃前後をウロウロしていると辛いけれど、
いっそ38℃超えちゃうと楽になりません？
20日にはしんどくって立てないかと思ったぐらいだったのに、
今は却ってハイでけっこう元気かもぉ〜σσ
この勢いを駆って、今のうちに書き逃してる感想を書いちゃいます〜。
相当長い上に、完璧にネタバレしているので、覚悟して読んで下さいね。


１：「ロマンス・ロマンス」　7/15
         今日は、これだけです(^^)

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１：「ロマンス・ロマンス」　7/15

※芸術劇場中ホール
※18:00開場、18:30開演。
    １幕18:30〜19:40（20分休憩） ２幕20:00〜20:55
※Ｓ席￥6,750-
　（定価￥7,500-。ワンズアート研究所扱いの１割引きチケット。）
※Ｇ列１７番
（ど！センター。真後ろには withＴ、横には畠中洋さんという、
  下手すると、すんごい気が散ってしまいそうな席でした。(^^;)）
※アルフレッド(１幕)／サム(２幕)：山路和弘、
  ジョセフィン(１幕)／モニカ(２幕)：安寿ミラ、
  ミッツィー／イーダ／メイド(１幕)／バーブ(２幕)：北村岳子
  フリッツ／エミール／執事(１幕)／レニー(２幕)：本間仁
※パンフレット￥1,000-（安い！）


＜ストーリー＞
１幕と２幕にはまったく何の関連もない、
「ロマンス」以外の共通点のない２つの話の、オムニバス形式の舞台です。

※１幕
19世紀末、ウィーン。資産家のアルフレッドと高級娼婦のジョセフィンは、
それぞれ、自分の生活に飽き飽きしていた。
「何か もっと素敵な気持ち」を求めて下層階級に変装して出かけた街で
売れない詩人と貧乏なお針子として出会い、恋をして・・・。
２人が、それぞれの友人あての手紙を読み上げる形式を挟んで進みます。

※２幕
現代のＮＹ。サムとバーブ、モニカとレニーは、
学生時代からの仲の良い夫婦同士。
今年も、休暇を一緒に過ごしに郊外の共有別荘にやって来ました。

まだ、オシメをしている子供が居るバーブは早くに部屋に下がり、
きっちり働いて遊んで、早寝早起きがポリシーのレニーは既に寝てしまった、
午前２時。少しお酒も入り、２人っきりになった部屋で、
「とても仲の良い異性の友達」だったはずのサムとモニカの間で、
少しずつ雰囲気が変わり駆け引きめいた言葉が交わされるようになる・・・。
「もしも、あなたが浮気したとしたら、バーブはどうするかしら？」
「君は、浮気しようなんてことを考えたこともないのかい？」
そして、２人はある決断をして・・・。


＜感想＞

１幕は本当に単純な話なんです。あらすじで書いた４行以外、何もなし。
それが70分、全然長さを感じさせずに見せてくれるのは、
友人への手紙という形で独白を取り入れて、それを合間に挟んで、
テンポ良くシーンの切り替えが出来ているからでしょうか？

山路さんは、ソロナンバーこそ、聞かせるというには多少遠いものの、
ストレートプレイの方とは思えない歌唱力で安寿さんと張り合うし、
驚くほど早口を、一言一句聞き取らせるセリフ回しはさすが！
何より驚いたのは、そのセリフに見合うだけのコミカル演技でした。

実は、舞台でこの方にお目にかかったのは初めてだったんですけど、
「恋人よ」も「ひとつ屋根の下」もしっかりハマって見てたドラマだし、
「太陽が死んだ日」での話を聞いただけで観に行った人間としては、
この人は誰？状態。(笑)
チラシでは、結構怪しい変なオヤジ(^^;)だったのですが、
一気に、カッコ良い方(*^^*)に昇格です〜。

安寿さんも、すっごいくるくる表情が大きく変わられる方で、
少々チークが濃いせいか頬がこけて見えてしまうのは気になったのですが、
２人とも、観ていて飽きなくってステキでした。
こんなによく動くわよくしゃべるわ・・の２人舞台で、
邪魔にならずにみせるのは、相当だと思います。

勿論、ジョセフィンの元彼やアルフレッドの悪友だったりする仁さんや
調子良いメイドだったり、仁さんのＨな彼女だったりする岳子さんは、
セリフや歌こそ殆どないものの、美味しいところでダンスに出て来たり、
邪魔にならない抑えた存在感で芝居を締めてくれるし、
確かに、仁さん目当てで行った私にはちょっと寂しかったけれど、
とっても楽しい時間でした〜♪

そして、うって変わって２幕。
これは、最初に観た時は随分と腹立ちとかあったけど、
今はけっこう納得しています。ちょっともう一度観たいなぁ気分かな？

始まると、背景にＮＹ的なビル群が立ち並ぶ風景が現れ、
逆光で、ジョセフィンとアルフレッドのままの２人が去っていくと、
ちょっとお洒落でジャジーな曲が流れ出して、仁さんと岳子さんが踊り出す。
つかみはＯＫ！なオープニング。

やっぱり、安寿さん(モニカ)と山路さん(サム)主体のドラマなんですけど、
岳子さん(バーブ)と仁さん(レニー)は、その２人のイメージとして、
ちょこちょこと現れてきては、歌うは踊るは大活躍(*^^*)なんです。
特に、最大の見せ場（と言ったら嫌われちゃうかなぁ？）の、
♪変わらない、この愛♪というナンバーでは、モニカとサムが、
最近、愛の言葉すら言わなくなった自分たちの結婚生活を省み、
このまま銀婚式〜ダイアモンド婚式などを待つだけ？と落ち込んでいる時、
おじいさん＆おばあさんの格好をして出て来た２人が、
「この愛だけは変わらないわ〜愛してる〜」とヨボヨボ歌うのです。
この歌が、仕種が、もう、大爆笑もんです！

が、爆笑続きだった１幕に対し、２幕で笑えるのはこの２人のシーンだけ。
２幕ももう、半分をとうに回り切った辺りのこのナンバーまでは、
モニカとサムの、互いの感情を探り合う会話がとにかくずっと続くのです。
この、バーブとレニーの老夫婦ナンバーが終わると、続いて、
サムのダメ押しお誘いソロナンバー♪彼が口にしない言葉♪があって、
ついにその気になったモニカの「ここじゃ嫌」発言(^^;)があり、
既にローブ姿になっていたサムを急かして着替えさせ、車を出させ・・・
という慌ただしいシーンになるのですが、
それまでは「退屈で寝ちゃったよぉ〜」という人もいるんですもん。

でも、この♪彼が口にしない言葉 は、
本当に情感がこもって泣きそうに良いナンバー！
歌の上手い下手の問題じゃなくって、これは本気で誘われてしまいました。
モニカがつい、その気になっちゃうのも、よぉ〜くよぉ〜く分かります。
これでなびかないのは女じゃない！＜言い切ってやる(笑)。
私の好きな人々の中で、多分、石川禅さんにいちばん近い歌声かな？
何か、男くさい色気があって、あったかくて切なくて・・・。
そんな歌声を響かせながら、座っているモニカの後ろから抱きしめる・・・。
ここだけでも、もう一度観たいなぁ〜・・・ほおぉ・・・（ため息）。

ただ、この後は更にそうなのですが、これの前の部分は、
私も少々複雑な気分で観ていました。
なんか、この二人の会話って、すごく現実味があるんですね。
実際、サムがモニカをちょっと酔った感じで口説いているシーンなんて、
別れた男を思い出しちゃって、ちょっと嫌〜ぁな気分になったり、
逆に、思い出して幸せになってしまう瞬間もあったり、
誘う男って、どこでもこんなもんなのかな、なんて思っちゃったり(笑)。
リアルすぎて、突然ふと、山路さんご自身の生活に思いを馳せちゃったり(^^;)。

この後、その気になった２人が、突然、今までのムーディーさも消して、
バタバタと何かに追われるような、今からＨしに行くというようには
とても見えない雰囲気で二人が慌ただしく出ていった後、
バーブとレニーの、♪二人を信じてる〜という歌のリプライがあり、
そして、やっぱり二人は踏みとどまって帰ってきてしまうんです。
そしてモニカは、「何も無くて良かったと思ってる」というサムを、
「自分が否定されたみたい」「度胸がないだけなのね」
「明日からどんな顔して会えばいいの？」となじるんです。

どうして？確かに、積極的に誘っていたのはサムの方だったけど、
モニカはそれで、久々に、男の人に褒められて誘われるという
いい気分にさせてもらって、自分もその気になってノッたのであり、
「明日からどんな顔して〜」は変。
自分のせいでもあるでしょ？！と思ってしまいます。

じゃあ、要はモニカはしたかったのかな？
つまり、その気だったのにしてもらえなかったから(^^;)、
プライド傷つけられたから怒ってるのかな？と思ったんですけど、
だったら、してしまえば、明日っから何の問題もなかったのかな？
それにしては「結婚生活の次に大切に思ってた友情が・・」
なんて発言もあるし、困ってしまいます。
まぁ、元恋人同士の方がうまくいく友情ってのもありますけどねぇ・・。
したかったの？したくなかったの？
どっちにしてもサムのこと、責めたんじゃない？と思ってしまいます。

その後「良い思い出になるさ」「駄目なら忘れる事もできる」というサムに、
「忘れられるわけないじゃない、現実なのよ！」とモニカは叫びます。
それに対して、かなわぬ夢がある事は必要なんだ、という感じの
サムのソロで始まる ♪ロマンティックな空想♪というという四重奏が歌われて。
この中で、「かなわぬ夢『こそ』大切だ」と言われてしまうと、
ちょい待て、じゃあレニーやバーブの立場は？と思っちゃうんですけど、
彼らも出て来て、自分自身の言葉としてこの歌詞を歌っちゃうから、
まぁそれは個人個人で大切に持っている、
今の自分じゃない、かなわない夢ってものがあって、それがあるからといって、
現実の愛しさや大切さが揺らぐわけじゃないと解釈するべきなのでしょう(^^;)

モニカの怒りも多少ほぐれ、もう寝ましょうか、と言い出します。
その時、去っていくモニカに向かってサムは言います。
「これから、レニーのもとに行って、その、君たちは・・・、」

これは、分かる。そういうもんでしょ？と思う。
自分は、夢のよすがを楽しんでいたいのに、相手はすぐに現実に帰るという。
気にしないで自分だけ浸っていればいいと言えばそうなんだけれど、
目の前で「帰るわね」と言われてはそうもいかないですしね。
対するモニカの答え。
「今夜の私はあなたのものよ」と言って余裕の笑みを見せ、引っ込む。
見送ったサムもサムで、満足したような表情になって、
空想のモニカをパントマイムで抱きしめるところで幕。

これ、実際に観ている時はどうにも納得行かなかったセリフなんですけど、
今、こういう風に考えてきた後ならば、分かる気がします。
２人で、届かないから良いはずの夢を危うく現実にしてしまいそうになった。
でも、すんでの所でそれは、届かないまま、美しいままに置いておけた。
届かなかったままならば、楽しかった記憶として残しておける。
サムは、もう少しだけ、その記憶を楽しんでいたい。
モニカは、今日はもう十分。現実に帰ってしまいたい。
でも、サムの気持ちを土足で踏みにじる気持ちなんて、さらさらない。

そう考えてくると、このセリフがある事で、
２人はこれからも友達関係を続けて行けるんだろうな、って、
素直に今は、納得できるような気がしています。
え？全然違う？いや、違うかもしれませんけど(^^;)

そんなこんなで２幕分観終えて思った事は、
これの作者って、すごく男性の方をロマンチストに描いてるんだなって事。
１幕の２人だって、アルフレッドは自分が正体をバラすことで、
大切な相手をしあわせにする事ができるだろう、って考えるのに、
ジョセフィンは、正体をバラしたらすべて終わり、って思う。
これはね、女性の方が経済状態が良い事を男性がどう思うか、
という問題も含まれてくるので一概には言えませんけど、
２幕に関しては、本当にその気になってしまいながらも、
自分の大切な夢である彼女を汚す事が恐ろしくって手を出せないサム、
そして、その記憶をもう少しだけ感じていたいからと部屋に戻らないサム、
そんな姿を愛しく可愛く思えてみてしまいました(*^^*)
こういうミュージカルを男性が作っているというのも面白いですね。


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