＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

［★Happy:49］98/11/30号：その１

今更ながら、『ＲＥＮＴ』赤坂ＢＬＩＴＺ公演分の感想です。
というか、一昨日ようやく、書けるかも？と思う公演にぶち当たり、
勢い込んで途中まで書いた所で保存しようとしたら、
「同一名のファイルがあります」と言われたものですが(^^;)。
私、一応、Blitzの時にも書こうとしていたらしいことが発覚。
やはり中途半端までしか書いていないので少しフォロー入れましたが、
基本的には、当時の感想だけのつもりです。
その２の方で、今の感想を書く予定ですので。

しかし、是非書きたい！なんて思える公演に出会うと、
嬉しいのですが、それよりとにかく、困ってしまいます。
そろそろいいかげんにＪＣＳを書かないと２回目を観てしまうから、
とにかく『ひめゆり』と『She Loves Me』をダッシュで書いて、
その次は絶対にＪＣＳ！！って思っていたのに、予定狂いまくり。
まぁでもとにかく今！28日の渡辺ロジャーの話がしたいので、
そういう気持ちを大切にすることにしてしまいます。
待ってて下さっている方、すみません〜m(_ _)m

10/9の読売新聞の夕刊は、ＲＥＮＴ評、朝日はローマ評。



１：「ＲＥＮＴ」9/24ソワレ、9/26マチネ、10/3マチソワとも

これだけです。内容薄いですが(^^;)

−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−−・−・

１：「ＲＥＮＴ」9/24ソワレ、9/26マチネ、10/3マチソワとも

※赤坂ＢＬＩＴＺ
※ソワレは19:00開演、マチネは14:00開演
     １幕：80分、休憩：15分、
     ２幕：50分（楽日は60分と表示されていました）
※￥8,800−（ブレイクスルーは￥5,000-）
※日付順に、２階Ｃ-３、Ｅ-24、
           Ａ-27（ブレイクスルーシート）、Ｏ-４
※ロジャー：宇都宮隆（9/24、10/3ソワレ）渡辺忠士（9/26、10/3マチネ）
 マーク：山本耕史、ミミ：浜口司、モーリーン：森川美穂、
 ジョアンヌ：坪倉唯子、エンジェル：ＫＯＨＪＩＲＯ、
 コリンズ：石原慎一、ベニー：ＫＯＮＴＡ
※ゴードン：MITCH、ホームレスマン：QUMOlangma(チョモランマ)
 アレクシー：KEICO、スティーブ：小西教之(9/24、10/3)森川隆次(9/26)
 Mrs.ジェファーソン：Tina(9/24、10/3)、Mink(9/26）、
 Mrs.コーエン：山崎ちか(9/24、10/3)、斎藤祐紀(9/26）
 ポール：渡辺健(9/24、10/3)、Ｊ(9/26)
     （もしかしたら、多少、違いがあるかもしれません。すみません。)

＜ストーリー＞（若干、勝手な思い込みを含む(^^;)）

ミュージシャンのロジャーは、ストーリーテラーであるマークの同居人。
少し売れていたこともあったが、それはかつての栄光で、
元彼女が「私たちはエイズ」と書き残して自殺してからは、
部屋から一歩も出ようとせずに、自身の最期の曲となるはずの
「One Song」を探し続けるだけの毎日だった。
以前の同居人で、逆玉に乗ったベニーが請求して来る
家賃（ＲＥＮＴ）も払えず、電話にも出ようとしない。
クリスマスイブ、そんな彼の前に１階下に住むミミが現れる。
彼女に何かを感じたロジャーは、部屋を出る決心をした。

ロジャーが部屋を出た日は、マークの前の彼女、モーリーンが、
浮浪者を立ち退かせることに抗議して行うライブの日だった。
打ち上げの大騒ぎの中、ミミはロジャーに「もっと２人で一緒に
居たいのに、なぜ時間を大切にしてくれないの？」と抗議する。
One Songに気持ちが行っていたロジャーが反論しようとすると、
ベルが鳴り響く。坑エイズ薬、ＡＺＴを飲む時間だった。
言いたくて言えなかった事実が相手も同じだと知る２人は、
胸のつかえが取れて、ようやく素直に心を通わせる。

アナーキストの大学教授コリンズと、ドラッグクイーンのエンジェル。
同じクリスマスイブの夜に知り合った２人も、ＨＩＶ＋だった。
発症したエンジェルを連れて２人だけの日々を過ごしていた
コリンズが帰ってきた。・・・エンジェルの死の知らせを携えて。
「今日はあなたのために。明日は私のためにお願いね。」
と歌うエンジェルと、彼女(彼)をつつむコリンズの愛の姿は、
ロジャーたちの不安定な絆を、ようやく繋いでいたものだった。
破綻する、ミミとロジャー。ロジャーはギターを売って街を出、
ミミもまた、姿を消した。

マークが友人だと信じた人々が、次々と去って行った。
自分に残ったものは何か？逃げから始めた馬鹿馬鹿しい仕事だけ。
そして、自分は独りで・・・・。これでいいのか？そんなはずない！
自分がやりたかったこと、撮りたいフィルム、見つけられるはず。
確かに見えた日があったはずだ。・・思わず叫んでいた「辞めます！」
同じ頃、逃げ出したロジャーも、ようやく気付いていた。
「One Song」は、ただ一つ大切なミミの瞳の中にこそあったことを。

そして、再びクリスマスイブ。
マークが完成した映画を流しながらロジャーと話していると、コリンズが
以前エンジェルと語った夢を、ある意味、実現させて帰って来る。
そこに飛び込んできた、モーリーンの叫び声。「ミミが見つかったの！」
仲間が再び集まったがミミは死にかけていた。発症して痩せ衰えた彼女に、
ロジャーはただ一つの歌を歌う。「愛している」と。
ミミの命が終わったのは、その歌と同時だった。絶叫するロジャー。

・・・しかし、ミミが突然、起き上がる。
「エンジェルに『あなたは帰りなさい』と言われた」というミミ。
エンジェルの生き方は、愛情は、彼らの中に受け継がれた。
今一瞬を大切に。その時できる限りの愛を、すべて注いで生きよう、と。

＜感想＞

最初、友達がダビングしてくれたＣＤを聞いた限りでは、
１回見ればいいやと思ってました。あまり好きな曲じゃなくて。
大体、「生き返り」があるという時点で引いてしまい加減でしたが、
行ったら、舞台の勢いに飲まれてしまって、つい、
Blitzだけで４回観に行ってしまっていた・・・(^^;）
安く譲って頂けたり、ブレイクスルー最後の１枚が当たったり、
と、ラッキーが続いたせいもあるのですけどね。
しかし、現在の時点で大阪楽も持っているのは、不思議不思議(笑)。
「蓋を開けると通わされてる」というのが、仲間内の挨拶でしたが、
私も確実に、そのうちの１人だったようです。

確かに、普通のミュージカルじゃないと思います。
ロックを中心にした音楽で、翻訳もあるけれど、やけに歌いにくそうで、
初日なんて歌詞が何にも聞き取れやしないし、超ジェットコースターで、
人間関係すら把握できなかった。それでも、とりあえずＯＫでした。
ただ２階席だったから、１階で盛り上がっている雰囲気だけが見えて、
無茶苦茶寂しくて、それだけでももう、とにかくもう一度行くぞ！って、
感じてしまっていて、気が付いたら渡辺くん初日も取ってました。
勢いが肝心の舞台だから、成長していっている雰囲気も良いのかな？
完成度から言うと、Blitz公演終わってまだまだ、って感じですけど。

でもやっぱり、シメてくれる人が居るから観られたのかもしれません。
特に最初から良かったのが、マークを演じている山本耕史くん(*^^*)
別に追っかけとかしているわけじゃないけれど、それこそ、
「ひとつ屋根の下」で目に留まって以来、気になる俳優さんだったのが、
今回、初日っから、ライブじゃなくてミュージカルをやってくれた、
貴重な２人のうちの１人で「完璧なマーク」と絶賛されてるんです〜♪
私には、「完璧なマーク」とかって分からないですけれど、
とにかく、歌詞が聞き取れるし演技しているし(笑)。

で、とりあえず、ウツと渡辺さんの初日だけは観たのですが、
それ以外は予定が立たなくって、結局、各々の楽が２回目でした。
結果、今の時点で私は、ウツに軍配を上げたいと感じたようです。

私は、ＲＥＮＴに特に思い入れはなく、単に山本くんが出るから、
一回ずつくらい行こうかな？程度の感覚で行きました。
だから、本当にＲＥＮＴ自体初見だった回で評価するのは、
ウツに不利かもしれないとは思うのですが、初見の感覚では、
若さと歌の雰囲気と滑舌で、渡辺ロジャーかな？でした。
私が初見だった事、マイクが調子悪かった事、２Ｆ席だった事などなど
差し引いて考えても、宇都宮ロジャーは何を言っているか分からなかった。
２人とも棒立ちなんだったら、滑舌と見栄えで渡辺さんかな、と。
多少失礼な言い草かもしれませんが、そう思いました。

が、楽に久しぶり(笑)に見たら、ウツが柔らかくなっていたんです(^^)
表情の演技が少しできるようになっていて、見ていて安心だし、
ちょっとした時にマークを小突いたりとかの上半身の演技もＯＫ。
相変わらず下半身が棒立ちなので、立つシーンの多い２幕は気になるし、
滑舌も、「良い」とはとても言い難いなりに、聴ける程度にはなったし、
ちゃんとロジャーを作っていっていると感じられたので、嬉しくって。
声の雰囲気とかが切なさを出してくれるので、
後ろ向きな雰囲気やナイーブさは、出しやすいのだと思いますが。

見かけ、声、滑舌は、やっぱり絶対に渡辺ロジャーだと思います。
今日も、先に渡辺くんを見てしまったせいで、ソワレで時々、
宇都宮さんの声の優しさが気になったところもありました。
もっと、ガツン！と言って欲しいところがいくつもあって。

でもね、私はやっぱりＲＥＮＴもミュージカルだと思うんです。
ロジャー達がやっている「ライブ」じゃなくて彼らの「生活を演じる」。
だから万が一、どこから見ても「生けるロジャー」が居たとしても、
彼の歌がどんなにロジャーそのものであったとしても、それじゃ嫌です。
演技してくれなくっちゃ、ダメなんです。少なくとも私は。
だから、多少イメージ違うと言われても、感じている事を見せてくれる
宇都宮ロジャーを、私は現在は、プッシュしたいと思っています。
勿論、渡辺ロジャーも固さは薄れてきてますし、舞台慣れという点なら、
宇都宮ロジャーは圧倒的に有利だから、ズルイという話はありますが。

・・・でもまぁ、初心者がこんな事を言うのもなんですが、
私が観たいロジャーは、２人を足しても全然足りない気がします。
ろくすっぽ先達の話も聞いていない私がイメージする事なのですから、
まだ未完成ながらも、彼ら２人がくれたイメージなのでしょうし、
その辺りに、ロジャーだけダブルにしたＲＥＮＴjapanスタッフの、
苦労の跡が見えるような気がするというのは、考えすぎでしょうか？
でも、よりによってロジャーをダブルにするのは、
宣伝以上の意味があったって良いような気がするのですが・・・。

後、最後に少しだけ、今更言っても仕方ない文句を。
Blitz！！固い折り畳み椅子は仕方ないから許すけれど、
せめて、まっすぐ座っていられるものだけ並べてくれぇ〜（;_;）
いつも一方向に傾いていないと、すぐ傾いで音が出る椅子に当たった時は、
さすがに、相当辛かったですもん、２時間ちょっとの間・・・。

===================================================================