＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

［★★Happy:82] 00/9/2号


30日は すごかったですね〜。
全国で一斉に、ミュージカルの楽日ラッシュ。
「今日という日に劇場に焼き討ちかけたら、
ミュージカル人口って絶滅するかもね〜」って笑えたくらい。
日本中の意識がオリンピックに向かう前に終わらせようって意図？
という話も出たのですが、それにしたら早すぎですよね？
でも、夏休み中に終わらせたい類の作品ばかりでもないし、
何でかな？わたし的には、忙しくて辛かっただけなのですが(^^;

先日 久しぶりに会った友人は、大阪からの夜行バス帰り。
その前に電話で話していた友人は、富山に飛行機で日帰り。
別の友人は、帝劇の抽選に外れて、入り口で楽を迎えた由。
それぞれ『ママ・ラブズ・マンボ』『星の王子さま』『エリザベート』。
そして私は、どれでもなく、新宿でその日を過ごしました。
新宿コマで楽を迎えたのは、『新・オズの魔法使い』。
今日は、その感想文です。




１：チラシ＆郵便物から・・・
２：『新・オズの魔法使い』 8/30

−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−−・−・

１：チラシ＆郵便物から・・・


○『年月の力とハメ撮りとジャクリーの境遇』

     出演：白神直子、宮本順子、井関佳子、日暮玩具
      作 ：佃典彦
     日程：2000/9/29(金)〜10/1(日)
     会場：スフィアメックス
     料金：前売￥3,000-、当日￥3,200-
     問合せ：ネルケプランニング 03(5469)2768

 芝居・歌・ダンス・コントなどなどを織り交ぜた、
 ストレートプレイでもミュージカルでもない独自の世界だそうです♪

−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−−・−・−・−

２：『新・オズの魔法使い』 8/30


※新宿コマ劇場
※１幕：12:00〜13:15、２幕：13:40〜14:55
※Ｓ席 ￥7,000-
※へ列３７番
※ドロシー：安達祐実、カカシ（ハンク）：井上純一、
  ライオン（ジーク）：石川禅、ブリキマン（ヒッコリー）：清水明彦、
  ヘンリーおじさん(門番)：佐山陽規、エムおばさん(グリンダ)：田中利花、
  西の国の悪い魔女（ガルチさん）：松本梨香、
  オズの大魔王(マーベル教授)：小野ヤスシ
※ニコ：山村仁郎、
  カラス：川口雄二、町田正明、萬谷法英
※山県昌朗、春田優雅、長田晴寿、林浩司、三品英士、登坂良樹、
  佐野洋介、岡大作、岩田元、井上正樹、金澤博
※松林けい子、金宮良枝、美咲あゆむ、岡本ナナマリア、酒井紀子、
  稲村いづみ、足立紫帆、松下美穂、本州里衣、森藤規子、
  佐々木陽子、霧島悠利、山崎華奈、砂田理紗、高沢草、
  前乃友美、前川陽子
※安島丹希、五十嵐裕、池田沙耶伽、池内奈々美、石井大河、伊藤優樹、
  井手口拓也、乾菫子、今井葉月、遠藤理菜、太田慶、甲斐崎愛、加藤優菜、
  金井里奈、河合里佳、北村卓也、工藤舞子、栗原夕里花、佐々木佳也、
  志田奈々子、篠原麻綾、豊田梨紗、仲本詩菜、名取未貴、永嶌愛里、
  新津つくし、林田玲奈、松田ひかる、前根奏子、宮西紗緒里、宮本恵里、
  安井奈緒香、山本愛星、渡辺千晴
※コンダクター：田代俊文
※パンフレット￥800-


＜ストーリー＞

ドロシーは、カンサスに住む女の子。
隣に住むガルチさんが、大好きな飼い犬のトトを苛めるのに、
そのことを、誰も分かってくれないのに怒って、家出してしまいました。
おばさんが泣いていると聞いて、家に戻ろうとしますが、
竜巻に巻き込まれて、見知らぬ土地に運ばれてしまいます。

良い魔女グリンダから、ドロシーを家に帰す術を知っているのは、
エメラルドシティに住む、大魔法使いのオズだけと聞いて、
ドロシーは、エメラルドシティに向けて旅を始めます。
途中、脳みそが欲しいカカシや、心が欲しいブリキの木こり、
勇気が欲しいライオンといった連れもできました。

しかしオズは実際には、同じカンサスから、
気球に乗って流されてきたペテン師でした。
彼は、ライオンたちが、欲しがっているものを、
既に旅の間に手に入れていることに気付くと、
手品のような鮮やかさで、彼らに納得させました。
そして、ドロシーとともに気球で帰ろうとしたのですが、
小さなミスで、１人でカンサスへ帰っていってしまいました。

がっかりするドロシー。
しかし、そこに再び現れた良い魔女グリンダは、
「あなたは誰の力も借りなくても家に帰れるのよ」と告げたのでした。
ドロシーが、旅の間に知った大切なこと・・
「どこより家がいちばん。」が、その呪文。
それを真剣に思い、魔法の靴の力を借りることで、
無事、ドロシーは家に戻ることができたのでした。


＜感想＞

終わってしまいました、オズ。
今月、私にとっては、一番のヒットだったかもしれない舞台。
「だって、ファミリーミュージカルだしぃ〜」と高を括って
とてもファンしている役者さんが出ているにも関わらず、
大した回数も取っていなかったのですが、
26日に、２週間あけて観に行って、愕然。
こんなに面白くなるもんなんだぁ・・って思いました。

でも、「ヤだ、これ、面白いじゃない！」って思ってから、
たった３日で千秋楽。誰に宣伝する暇もない(ToT)
ウイークデイのマチネが11:00、ソワレが15:30というのは、
観に来るな！って言われているようなもんだと思いますぅぅ・・。
せめて週に一度だけでも、６時半開演をつくってほしいです。

でも、この楽日は、多分、公演始まって以来初めての満席で、
しかも、通っている人や関係者が多いから、
手拍子なども、抑えるところを抑えた客席でノリも良い♪
アンサンブルも、「いつもより多く回って＆跳んでおります」って
感じだったし、でも、過剰に遊ぶこともなく、素敵な舞台でした。
あ、手拍子は少し、多すぎたかな？

ただ、う〜ん・・・と思ってしまった部分は、
カカシを苛めるカラスさんたちと、西の国の魔女。
カラスは、公演期間後半になってくると、
舞台手前でドロシーとカカシの話が進行している間、
後ろでの自己主張が強くなりすぎたかな？という感じでした。

西の国の魔女とお猿のニコのシーンは、すごく楽しかったし、
この舞台の中では違和感を醸し出しても許されると思うのですが、
でも、地で笑ったりされるのだけは、ＮＧだと思います。
小劇場系の舞台のように、キャラクターで売る舞台なら、
それが却って良い方向に働く可能性もないではないけれど、
こういう舞台では、素に戻って笑った日が数日あったために、
彼女に対する評価が ガクンと落ちてしまいました。
ニコも、非常に芸達者で、いつも面白かったのですが、
微妙にやりすぎた日もあったと思います。
特に、劇場が大きいだけに、後ろの方の席で見ると、
ついていけずに どんどん白けていく客席が辛かったです。

でも、何が良かったって、この舞台、
一番良かったのは雰囲気だったんじゃないかと思います。
舞台上はもちろん、オケピに至るまで、良い意味でファミリー。
アットホームであったかいって言うのかな？

上演中まで あんなに寛いで楽しんでいるオケピを、
少なくとも私は、初めて見ました。
普通、上演中に舞台を指差して笑うかなぁ？
「王様バンザ〜イ」ってセリフに応えてバンザイするし(笑)。
でも、逸脱しすぎない辺りは、コンダクター様がさすがで、
この日、幕間にコントラバスさんが持ってきて遊んでいた、
かつらと付け髭は、却下されていました。
そういう所も、すごく好きです(＾＾)

舞台としては、ギャグも、結構たくさん入っていました。
多分、台本にあるだろうギャグもてんこ盛りだったけど、
その辺は、公演前半は あまりにタイミングが悪くて、
公演後半になると、飽きてしまう部分もあって笑えない。
でも、そんなものを一生懸命言っている彼らが、妙にかわいくて、
ワンテンポ遅れて、思わず くすっと笑ってしまう。
ドロシーに対する彼らの立場のせいかな？
運動会などでつい、「頑張れ お父さん！」って言いたくなる、
そんな印象が、私にはあったかもしれません。

その雰囲気はカーテンコールにも現れていて、
並んだから、主演女優を押し出す禅さんや、
彼女自身の挨拶で、改めてこのカンパニーの良さを実感しました。
そしてまた、彼女に カンパニー全員が惚れているという言葉も実感。
次回作は彼女が座長ではないけれど、これは期待できるかも！と、
幸せ気分が思い切り持続したまま、家路に就けました♪

===================================================================